若い方になればなるほど、「お酒の席で接待なんて」と言われる方が多くなってきました。
「就業時間外の飲み会お断り」などとはっきり言う新入社員もいると聞いて、時代は変わっているなと感じるこの頃です。
ただ、接待を含めて食を共にするということは、やはり親しみが増すものですから堅苦しく考えずに楽しくお食事したいものですね。
ところで、「接待をするから、キミ、場所のセッティングを頼むよ」と言われた時には、どうしますか?
予算と人数、お客様のお好みなどを考えて、インターネットのグルメサイ トでお店を探す方もいらっしゃることでしょう。
お店のコンセプト、雰 囲気、メニュー、地図、お得なクーポン券までついて、至れり尽くせり のサイトがたくさんありますね。 けれど、ここにはひとつの落とし穴があります。
写真というのは、「見なくても良い情報を隠す」ことができるのです。
例えば、掃除の行きとどかない部分は写さない、最も力を入れているお勧めメニューだけを載せる、狭い席は遠目や下方から写して広く見せる…など、ひとつひとつを取り上げれば「技術」なのですが、総合すると本当の店とは違うものになることがあります。
実際にあったケースですが、お店自体はともかく、行ってみたらパチンコ店やパブなどの入る雑居ビルの一角で、とても取引先の社長を接待する場所ではなかったということもあるのです。
こういう間違いは、「実際にその場所に足を運んでみる」ことだけで防ぐことができます。
事前にそこで食事をしてみると最高ですが、金額的に接待しか無理という場合には、「ここでの接待を考えているのですが」とお店の方に申し出れば、快く案内してくれます。
それで渋い顔をされるようなら、そのお店はもともと接待には向かないお店なのです。
遠方で…というなら、その近くに住む人にリサーチをお願いするか、自分が接待するであろう時間に電話をしてみるのでも良いでしょう。
電話の背後がうるさすぎないか、電話の応対が不親切ではないかをチェックします。その上で、大切な取引先であることや、こちら側の条件を伝えれば、良識あるお店なら自分の店の状況をちゃんと伝えてくれます。
ただ、それにしても自分の目で見る以上のことはできない訳ですから、手間暇を惜しまずに行かれることが一番です。 「もてなし」の語源は、「持て成し」といわれています。何かでもってモノを成し遂げるには、それなりの努力が必要だということですね。